君に届ける最後の手紙

トントントントントン……


「ほぉっ……」


話し合いの結果、鯖の味噌煮と味噌汁を作る事になったのだが、アイの包丁裁きはなかなかだ。


「あ!由、今意外だとか思ったでしょ?」


「うん」


「正直だね……」


「もちろん。オラは村1番の正直者だ」


と、こんなは事は置いといて、ちょっと俺はアイに確認を取らなければいけない事がある。


俺が彼氏である以上、アイが彼女である以上、聞かなければいけない事だ。


「アイ、あのさ……」


「ん?なぁに?」


にこやかな表情で返事するアイに、俺は言葉を慎重に選ぶ。