君に届ける最後の手紙

しばらくクマと滑稽なやり取りを続けていると


「由!ごめ〜ん!……て、何してるの?」


すっかりアイの事を忘れていた。俺はなんて失礼な奴なんだろう。


「いや、このクマが風船くれないんだ」


「ふ〜ん。当たり前じゃない?ちっちゃい子にあげるんでしょ?」


アイが呆れた顔でそう言うと、クマは親指を立て、グッ!とやる。


なんか腹が立つ。


「さっ!由のウチ行こ!」


なぜかアイが俺を急かす。


「お?おう……」


まぁいい。今、話しを詰める必要はない。続きは電話で話せば済む事だ。


「じゃあな。クマ」