「熱出してんだよ」 「それで、先輩はここに?」 「あぁ。」 「ありがとうございますっ」 「いや、べつに」 好きでここに来たようなもんだし…… 「ったく、優芽姉はバカなくせに風邪なんてひきやがって」 蓮は、優芽がここにいないと思って悪口を言っている。 ここに、優芽がいたらやばいな……。 そう思っていたのに、急に扉が開いた。 「あれ?蓮帰ってきてたんだ?」 優芽のようすだと、さっきの蓮の言ったことは聞いてなかったようだ。 「優芽姉、大丈夫かよ?」