こいつ、ユリが優芽に余計なことを言わないか心配だ。



ユリとは、中学のとき塾が一緒だった。




そして、俺の──…




優芽を俺のカノジョだって紹介したとき、ユリの目が光ったのを俺は 見逃さなかった。



「優芽、先に帰ってろ」



だから、俺は 優芽を先に帰らせようとした。




だけど




「え〜!あたし、もっと優芽ちゃんと話したいっ」



さっきまで、優芽と喋ってなかったくせに……




「玲央……」



不安そうに俺を見つめる優芽。




「大丈夫、少し話すだけだから」




そう言って、優芽を先に帰らした。