「はい」 あたしは、それを玲央に渡した。 玲央と話すの久しぶりかも。 夏休みになってから、あまり話せてなかったのかもしれない。 これで理解した。 ─…あたしと玲央の接点は同じクラスで席が隣だからと言うことを。 ただ、それだけでそれ以上でもそれ以下でもない。 玲央と話せないのがこんなにも悲しい。 だから、今渡すときも緊張している。 手が震えて、玲央の顔がまともに見れない。