「あの…私…無理だと…」
鏡の前に座らせられて、後ろからスッとメガネをとられてしまいました。途端に霞がかかったような視界になり心細くなると、耳元でカイが囁きかけてきました。
「お前の中にまだ眠ってる別のお前を俺に見せてみろよ。」
ぼやけた視界と惑わすような囁き声に、ゾクゾクッとしびれるような感覚が背筋をかけのぼっていきます。魔法にかかったように身動きが出来なくなってしまいました。
「俺の本気を見せてやるから。」
囁きながら、耳元に濡れた感触を残していきました。
「あっ…」
気づくとカイは部屋を出ていて、代わりに賑やかな3人が入ってきました。

