メガネ男子は俺様王子さま



あまりのことに私は動くことすら出来ずに、呆然としてしまいました。



あれは、何?



あんなに親しげに瑠奈さんに話しかけ、盛り上がり、笑い合っていた人たちがこんなことを口にしているなんて。
人の弱点を笑いながら想像し合い、それを利用とすることに何の罪悪感も持ち合わせない人達。



…冷たい。



何かをしたからとかではなく、それは想像しようのない人達への本能的な恐怖に似た冷やかさでした。



彼女たちには彼女たちなりの論理があるのでしょう。
でも、それを理解したいとも思えない。
人として大切な何かが抜け落ちてしまっているような、冷やかさ。




不意にカイさんの「辞めたほうがいい」という言葉の暖かさを感じました。

あれは、切り捨てられたんじゃない。
心配されていたんだということを。