メガネ男子は俺様王子さま


……??



裏返しのそれを見てもいいのかリチャードさんを見ると、思いのほか真面目な顔で頷いてくれたので、不思議に思いながら表に返しました。




そこには…、触れたら切れそうな鋭い視線でこちらを睨む少し幼さを残した拓海が写っていました。


顔だけをこちらに向け、ポーズも何もしていないその姿からは、全身で全てのものを拒否している空気を感じました。




「これ…」




「…うん。あいつ。確か中学だったかな。初めて会ったの。」




冷たい表情の写真の中の拓海を見ると、胸をぎゅっとつかまれたかのように苦しくなり、訳もなく涙が溢れそうになりました。