「美羽ちゃん、悪いんだけど食べ物足りなくなってきたから、手伝ってくれる?」


頷いて立ち上がり、ついでに空いているお皿やコップを持てるだけ回収しながら台所までついて行きました。



シンクにお皿を置いて「お借りします」と声をかけてから洗い始めると、缶詰をいくつか出して来た彼が並んで立ち、次々に缶詰を開けながら



「美羽ちゃんは優しいね。」



いきなり言われてびっくりしました。
お皿を洗うと優しいんでしょうか?



キョトンと彼を見上げると


「今日はごめんね。美羽ちゃんにどうしても渡したいものがあって連れて来てって急に俺からお願いしたんだ。そしたらあのアシスタント達が悪のりして。美羽ちゃんがわからなければ、腕を認めろって言い出して。本当にごめん。不安にさせたよね。俺、わかる?」