「ま、今回は勘違いだったから良かったけど、今度呼び出されたらちゃんと教えろよ。」
「いえ、女の子同士であんまり決闘はないですよね?お恥ずかしい勘違いで…」
「いやそんなことないだろ。今回佐渡は自分の利益もあって黙ってくれてるみたいだが、いろいろバレたらどうだかわかんねぇぞ?」
「そんなこと…!」
拓海の言うことが納得できず思わず腕をついて拓海の胸を押しやると、やっと腕から解放され
「安斎とも話し合ったんだが、方針が決まった。当分お前のプロフィールは伏せてJ-pureのモデルでいく。許可が出たそうだ。これだけでも普通の女子高生にすればうらやましいだろうな。だが、お前は更にクリスマスに一流ブランドのラ・ムールでカイと組んで全国区で売り出される。これがどういうことかわかるか?」
……どういうことって、どういうこと?
考えてもわからずに首を傾げていると、拓海は苦笑しながら続きを教えてくれました。
「とんでもないシンデラガールの誕生だな。ラ・ムールはかなりステータスの高い仕事だ。しかもカイといきなり二人きりで撮ったんだから、一躍有名人だ。つまりお前が知らなくても、大体の人がお前を知ってることになる。」
「……ほぇ?」
まったく実感がわかず、ポカンとしていると
「ちっともわかってねぇ顔だな。」
と笑われてしまいました。

