「一回限りじゃないの?また、呼ばれてるの?ずっとモデルやるの?今度っていつ!じゃあ聞いて欲しいことリストにして渡していい?あ、見学は無理かなぁ…」
「すみません、私にはよくわかりませんが、人を連れて行くのはたぶんまだ無理だと思います。何より私が恥ずかしくて無理です。ごめんなさい。でもリストくらいならあちらの迷惑にならない程度なら聞けると思います。」
「そうだよねぇ。ゴメン無理しないで。でも聞けたら嬉しい。」
佐渡さんは、はぁぁ…と深くため息をつくと
「あたしさ、プロのメイクアップアーティストになりたいんだ。だから、何となくメイクのカラーだけじゃなくて、モデルの輪郭とかパーツとバランスを見るのが癖になってて、それで見たことあるなって気づいたわけ。でも親には反対されてるんだけどさ。」
佐渡さんは大切な夢を打ち明けてくれました。なるほど。
「反対されているって?なぜですか?佐渡さん自身がやりたいことなのに?」

