メガネ男子は俺様王子さま


そこには…。



ページの半分位に見覚えのある服を着た人がこっちを向いて微妙な顔をしています。こ、これって…、確か追加の最後に撮った写真の時の服です…。




ってことは、これってやっぱり私?似てるような気もします…。



以前事務所で見せてもらったカイと写っていた暖かい写真とは違って、心許ない感じがしますが。




頭の中が真っ白で、思わずブリザードの雪景色が思い浮かびました。写真を見詰めて口をパクパクさせることしかできない私を見て確信を持ったのか、佐渡さんは雑誌と共に更にずずずいっと近づき、


「当然学校にも内緒よね?うちの学校バイト禁止だし。」



耳元でコソッと囁かれた言葉に、雷に撃たれたように衝撃をうけました。




そうです。拓海がやっている仕事だからと安心していましたが、これは明らかに校則違反です。





泣きそうになって佐渡さんにすがりつくと、


「まさか、バイト禁止って思いつかなかったの?」




ため息混じりに呆れられてしまいました。