ノイズ

「あら。起こしちゃったかしら?」



重そうな箱を抱えた鈴木先生が、ベッドから起き出した可奈を見て言った。


荷物の整理でもしていたのだろう。


床にはいくつかの箱が置いてあり、机の上には書類が散乱していた。



「う〜ん?顔色あんまり良くないわね。貧血だと思うけど、家に帰った方がいいんじゃない?」



「はい……」



目眩はもうないが、妙に体がだるかった。


出来れば教室に戻りたいけど、家に帰って休んだ方がいいのかも。


「そうそう、同じクラスの後藤くんがあなたを運んでくれたんだけどね。彼すごく心配してたわよ」



「そうですか……」



「うふふ。あなたたち付き合ってるんでしょ?」