俺カゴサイドストーリー

普段は外回り。



でも今日はいるはず。



そんな日を選んでやってきたんだからね。



営業部のひとつのデスク。



真っ黒な髪で見慣れぬスーツを着て。



かなり痩せたみたいだ。



でも…益々キレイになったね、アスカ。



「迎えに来たよ」

「なんでっ…」

「社長になったんだ。凄いでしょ?婚約者との婚約も解消。アスカをやっと迎えに来れた」

「ウソっ…1年も…経ったんだよ!?」

「そんなに経った?じゃあ、アスカの機嫌は直った頃だよね。結婚、してあげよっか?」

「虎宇っ!!」



会社だよ、ここ。



抱きついたらマズいんじゃないの?



「なんで新島社長とアスカ君がっ…」

「天才社長と玉の輿っ!!なんかスゲー…」



お金なんて問題じゃない。



アスカの顔、アスカのカラダ、アスカの声。



アスカの匂い、アスカの暖かさ、アスカの存在。



俺はこれを求めていたんだよ…。



「子どもはふたりでいいや」

「うんっ…」

「1ヶ月だけ待つから。責任もって仕事片づけて、寿退社」

「大っ好きっ…」



俺もだよ…。