「・・・子ちゃん」
「柊子ちゃん」
ん?
「あ!私・・・眠って・・・すみません」
やばっ。
「いや・・・ついたから降りようか」
「あ、はい」
車を降りると
「海?海?」
「そそ・・こっち」
歩いていった先は、砂浜が広がっていて・・・。
まだ明るい砂浜を2人で歩いた。
ずっと一緒にいられたらいいのに。
少し前を歩く矢崎さんの背中を見ながら思ってた。
風が気持ちいい。
「矢崎さん」
「ん?」
気持ち・・・伝えたい。
振り向いた矢崎さんに、やっぱりドキドキして。
「あの・・・今日はありがとうございました」
「どういたしまして」
言いたい事はそんな事じゃなくて・・・
「なぁ」
海を見ながら矢崎さんが言う。
「はい?」
「俺は運命の相手だった?」
ニヤリと私を見る。
・・・だから、ツボなんだってばぁ!
「・・・どうかな。でも、私は・・・矢崎さんが・・・好きです」
精一杯の私の気持ち。
どんな答えをくれますか?