氷壁は粉々に砕け散ったが、電撃の直撃だけは免れた。
けれど近くであの閃光を受けたのだ。しばらくボールスの視覚は機能しないだろう。
サイはゆっくりと瞼を開ける。
次に瞳が写し出したのは、閃光にまぎれて大剣を振り上げるアグロの姿。
やはり来たか。
今から剣を生成していたら遅い。
コバルトブルーの結界を前面に張り、一先ずアグロの一撃を防ぐことを優先した。
だが、結界は無情にも破壊される。
賢者の結界すら粉砕する重い一撃。
サイは咄嗟に後ずさり、結界の破壊に生じたタイムロスで、刀身はサイを捉えることはなかった。
二人の距離はゼロに近い。
大ぶりで小回りが効かない大剣では、サイの方が若干有利。


