ボールスの攻撃を中断させるため、アグロが飛び込んできたのだ。
大剣を振り下ろしたアグロの一撃を、魔力で作り出した白銀の剣で受け止める。
思いのほか重い一撃は、片手受け止めるのは厳しかった。
ボールスへの攻撃を止め、両手で剣を掴み攻撃を防ぐ。
両手が塞がれ、がら空きになった背中を彼らが見逃すはずがない。
受け身を取って地上に戻ったボールスは、刀の切っ先をサイに向けて突進した。
コンマ数秒の世界。
白刃はサイの身体を突き刺すと、確かな手ごたえが掌に伝わって来る。
やったか?
口元が釣り上がるが、すぐにその笑みは消えた。
サイの身体に靄がかかると、色素が薄れ空気に溶け込み消えてしまう。
手ごたえも消え、刀身も何事もなかったかのように美しい白刃の輝きを放っている。


