「いやー! ほんとマジ焦った。あれは本気で死ぬかと思ったぜ。あははっ!」


盛大に笑い声をあげるコーズに、隣に座るオレオとエクターは小さく舌打ちをかました。


車を運転している少尉殿も、呆れ果てたのか後ろの三人にバレないように溜息を溢した。


「身代わり君人形がもう一個あって助かったぜ。まあ日頃の行いが良かったのかな」


感動のシーンも完全におじゃんである。


作者の貴重な執筆時間を返してもらいたい。


「心配して損した。もう二度とロリコンとは関わらねぇ」


「ロリコンじゃない! シスコンだ! 仮にロリコンだとしても、シスコンという名のロリコンだ!」


「ロリコン爆死しろ」


「辛辣すぎやしませんかオレオさん? ていうか俺はロリコンじゃなーい!」


ギャーギャー喚くコーズに、二人は殺人鬼のような瞳で睨みつける。


全ての原因は自分にあることを思い出し、コーズはシュンッと縮こまり頭を垂れた。