奥へ奥へ進んでいくと、闇の向こう側から地面を蹴るような砂利の音がこちらにまで響いてくる。
この先にいる。
自然と足が速くなる。
十分ほど歩き続けると、拓けた場所に辿りついた。
天井には幾つもの鍾乳石が立ち並び、小さな泉の水面は藍色の光を放っている。
なんとも神秘的で美しい光景に息をのむ。
けれど鑑賞に浸るのはそこまで。
視線の先には腰まである黒髪の女性が倒れていて、女性から離れた所に両手に剣を携えた男が冷酷な笑みを浮かべている。
「フローレンス!」
エクターが女性に近づく。
続けてオレオ達も後を追うが、フローレンスという女性に対峙する男に視線を奪われ足を止めた。


