「わかってる。けど、あいつが戦って俺が戦わないわけにはいかないだろ?」
心配ない。すぐに戻る。
シキにそっと微笑みかけると、彼はすぐさまオレオの元に駆け出した。
自分が出て行った所で、ベモスに勝てる見込みなどない。オレオの邪魔になるだけかも知れない。
それでもジッとしてられなかった。
オレオと弟は違う。似ているというだけで、二人を重ね合わせているのは重々承知。
それでも黙って見過ごすわけにはいかない。
……もう二度と、失ってたまるか!
コーズはポーチから毒煙玉を取り出し、勢いよくそれをベモスに向かって投げ飛ばした。
ベモスの足元に転がり落ちると、紫色の煙が吹き出し辺り一面を毒の霧で覆う。
コーズは次に魔法陣が描かれたシートを取り出すと、その上に足を乗せて魔法陣に魔力を注いだ。
淡いスカイブルーの結界が、コーズをドーム状に包みこむ。


