第一体育館へ着くと案の定既に大吾達は来ていた。
俺は「遅れて悪ぃ」と一応謝る。大吾は笑って「別にいーよ」と言ってくれた。

「じゃあ白の皆、集まってくれ」

大吾の呼び掛けで体育館の中央に皆が一斉に集まり、輪を作る。

「女子、食料を輪の真ん中に集めてくれ」

女子は大吾に言われた通り、探して来た食料を輪の中央に集めた。
今考えたけど結構な量である。本当に1週間は持つかもしれない。

「ふーん、なかなかあんじゃん。やるな」

海斗がそう言って笑った。女子はその言葉に少し照れていたようだ。

そして大吾が俺に目配せする。
俺は頷き、ポケットから先程の銃を取り出した。

それを見た優が言う。

「……麗、それ……」
「ああ、さっき家庭科室の近くで見つけた。……それと大吾、悪ぃ。誰にも見せんなって言われてたんだけど、此処に来る途中に黒の光輝に会った。和解出来なさそうだったからこれで脅しちまったよ。すまん」

俺はそう言い、頭を下げた。
大吾は少し考え込み「……まあそんな状況で辛かったもんな。良いよ」と笑った。

そして海斗が「俺はこれぐらいしか見つからんかった」と言い、自分の背中から鎖鎌を取り出した。結構大型だ。俺は声を洩らした。

「凄ぇ……よく見つけたな」

海斗は少し得意げに「まあな」と笑ってみせた。
すると後を追うように、誠が「僕はこれっ!」と袋に包まれた棘球と手袋を取り出した。俺は誠が何を出したか一瞬分からなかったが、瞬時に飛び付いたのは美加だった。

「わっ、これ凄い! 棘球!? 誠よく見つけられたねっ!!」

その言葉に誠は嬉しそうに肩を窄めた。