『俺の那子に目をつけるとわ…』

永樹さん………


心配してくれてるんですねっ









なぁんて、




感動した私が馬鹿ちんでした。







『なかなかいい目してるねソイツ』

「心配してくれてるんじゃないんですか!?」




海でもどこでも永樹さんは永樹さんだ…。







『よしっ、後2時間くらい遊んだら旅館行くから今の内に遊ぼう』

「2時間ですか?」


まだ来たばっかしだしっ!
しかもまだ私海水に指先さえもついてないんですが!



真人さんの予定に焦る。







『じゃあ、さっそく行きますか』

ビーチボールを鷲掴みにして微笑む一さん。





残り時間が少ないのなら、凝縮すればいい話。






「永樹さんには顔面ヒット決めてやります」


『じゃあ俺はその豊かな胸に「黙らっしゃい」






どの会話を選んでもそういう単語を交えてくるんだから…。





永樹さんの頭の中を覗いてやりたい。








(……想像中……)









…うん、




やっぱりやめとこう








純情少女には早い気がする。