『おいっ、竜!』
『え!?あ…ごめん』
一さんの呼び掛けで、やっとこっちを向く竜さん。
他の3人の顔を見るに、多分あの美月さんが竜さんにとってどういう人なのか、知ってるんだろう。
なんとなく聞き辛い。
聞いていいのかも分からない。
でも聞かなきゃ、今、海を楽しめない。
「………」
『気になるの?』
そんな私に声をかけてくれたのは真人さん。
「はい…」
『お前等先に行っとけ。
那子ちゃんが日焼け止め塗り忘れてたらしいから後で行くから』
私の返事を聞いて、他の3人にそう言う真人さん。
「ありがとうございます…」
真人さんが後輩ちゃんにモテる理由が分かるなぁ。



