4人の嵐



『おいっ、竜!』

『え!?あ…ごめん』


一さんの呼び掛けで、やっとこっちを向く竜さん。



他の3人の顔を見るに、多分あの美月さんが竜さんにとってどういう人なのか、知ってるんだろう。






なんとなく聞き辛い。



聞いていいのかも分からない。







でも聞かなきゃ、今、海を楽しめない。





「………」


『気になるの?』



そんな私に声をかけてくれたのは真人さん。





「はい…」


『お前等先に行っとけ。
那子ちゃんが日焼け止め塗り忘れてたらしいから後で行くから』



私の返事を聞いて、他の3人にそう言う真人さん。





「ありがとうございます…」




真人さんが後輩ちゃんにモテる理由が分かるなぁ。