『はい、完了』
「ありがとうございます」
真人さんから浮き輪を受け取り、お礼を言う。
「皆さん行きましょっ」
待ちくたびれた様子の他の嵐3人に声をかける。
すると……その中の1人が何故か無反応。
その中の1人って言うのは竜さんのことなんだけど。
どこか一点を見つめてピクリとも動かない。
「竜さん?」
私の声も届いてないようで。
視線を辿ると……
その先にいたのは、
無地の白いビキニが似合っている、髪の長い女の人。
ドクン、と嫌な予感に胸が鳴る。
『美月…』
み つ き
……誰ですか?竜さん。
何でそんなに苦しそうに呼ぶんですか?



