言いやすいように……って……
「ひぁあ…」
どうやるの?
って思った瞬間。
今まで出た中で一際甘い声が出た。
永樹さんが、鎖骨を通り、首筋、そして耳たぶまで一気に下から上にひと舐めしたのだ。
『気持ちかったでしょ』
唇を耳たぶにつけたまま、そんなことを言うから、私の心臓はバクバク。
『ドキドキ、した?』
耳元から唇を離し、私の目を見つめる。
……ここだ。
ここで言うんだ。
「…ドキ、ドキなんて…してないです……」
目を反らして、出した声は、自分でも驚くくらい震えていて、吐息交じりで、何とも言えない甘さがあった。
永樹さんが言ってたみたいな意地っ張りな感じには出来なかった。
「駄目、ですか…?」
何も言わずに私を見つめる永樹さんを、見上げる。
『ヤバイ』
「へ?」
『俺、今のヤバイ。
なんか凄いエロかったし』
『我慢できない』っと言って、永樹さんは唇ギリギリにキスをした。
「っっ!最後って言ったじゃないですかぁっっ!!!」
私はキスされて、熱を帯びた部分を手で隠し、ワナワナと震え、絶叫した。