『那〜子』
…はい、今かなりピンチです。
「ちょっ…」
『那ぁ子ぉ〜』
「落ち着いて下さいっ!永樹さん!!」
私今、酔っ払った永樹さんにからまれてます。
うわ〜ん。
『那ぁ子っ那子、那ー子ー』
さっきからズットこの調子。
至近距離でひたすら私の名前を連呼する火照った顔の永樹さん。
「皆さんも助けて下さいっ!」
『俺もその標的になるのは勘弁…』
珍しく助けてくれない真人さん。
『永樹異常に酒弱いからなぁ』
じゃあ何で飲ませるんですか!?
「いつもこんなんなんですか!?」
『那子りーん』
うわ!那子りんとか言いだしちゃったよっ。
『いつもだよ、毎回竜がからまれるんだけど那子ちゃんの方がいいみたいだねぇ』
呑気に言う一さん。
しかも竜さん酔っ払って寝てるし!
皆私を見捨てるんだぁ!
永樹さんにからまれるのはいつものことだからって皆ひどい!