4人の嵐




確かに、言った。


「だって、本当の事ですもん……!!」


あの時耳元で伝えたんだ。

私が永樹さんを好きだって。



「だって、いつも助けてくれたのは永樹さんなんです。蝉だって、私にとったら最大のピンチで。
変態な事一杯するし、あり得ないって思ったけど、助けて欲しい時に思い浮かんだのは永樹さんだったんです…!」


私が選んだのは、間違いなく変態大魔人で。


「に、ニヤニヤしないでください…!」

『するに決まってじゃん。
俺今すっごい野蛮な気持ちなんだから』

「へ…?ま、まさか……」

『この距離で、2人っきりで、那子に告白されてんだよ?』

確かに…!
経験上、この3大要素は大魔人をその気にさせる影響力は十分だ。





『ちゅーしたい』

「…………!!!!!」


『断る理由、ないよね?』


……断る理由なんて、ない。


『いいの?』

「聞かないで下さい…っ!」


私の頬が真っ赤に染まるのを見て微笑んだ竜さんは、そのまま距離をつめて……、



『那子、好きだよ』



そっと唇を重ねた。