確かに、言った。
「だって、本当の事ですもん……!!」
あの時耳元で伝えたんだ。
私が永樹さんを好きだって。
「だって、いつも助けてくれたのは永樹さんなんです。蝉だって、私にとったら最大のピンチで。
変態な事一杯するし、あり得ないって思ったけど、助けて欲しい時に思い浮かんだのは永樹さんだったんです…!」
私が選んだのは、間違いなく変態大魔人で。
「に、ニヤニヤしないでください…!」
『するに決まってじゃん。
俺今すっごい野蛮な気持ちなんだから』
「へ…?ま、まさか……」
『この距離で、2人っきりで、那子に告白されてんだよ?』
確かに…!
経験上、この3大要素は大魔人をその気にさせる影響力は十分だ。
『ちゅーしたい』
「…………!!!!!」
『断る理由、ないよね?』
……断る理由なんて、ない。
『いいの?』
「聞かないで下さい…っ!」
私の頬が真っ赤に染まるのを見て微笑んだ竜さんは、そのまま距離をつめて……、
『那子、好きだよ』
そっと唇を重ねた。



