『俺、那子ちゃんの事好きだ…!』
へ…?
待って、私、竜さんにフられたばかりだよ?
何で……。
『えと、そそそういう事だから…!あのっ、3日後の日曜日、水族館に来て欲しいんだ…!その時に、もう一度那子ちゃんの気持ち教えて……?そ、それじゃ!』
「え?竜さん…!?
…切れちゃった………」
竜さんは伝えるだけ伝えて電話を切ってしまった。
でも、そんな事実より、
「竜さんが…私の事…好きって……。なんで…?」
この事実が、
飛び上がるくらい嬉しい!
―――筈なのに。
「どうしよう……」
私の気分は甘酸っぱいピンク色ではなかった。
その理由は、恐らく―…
30分程前に遡る。
永樹さんが帰って、暫く経った頃、
机の上の携帯が着信を知らせた。
真人さんからだった。
「もしもし」
その時の私は、竜さんに告白しフられ、永樹さんに告白されてフる。
という自分でも驚くくらいの、想いの交差が起こり、混乱していた。
『もしもし、今大丈夫かな』
「…はい」
それでも電話の向こうの真人さんは、離れた距離でも私を安心に誘った。



