一の家は近く、着いた俺は今日あった事を話した。
そして話し終わって一の顔を見上げると、そこにあった一の顔は決して興味や好奇心に溢れる顔ではなく、只、眉をひそめるばかりで、
『お前って奴は……』
溜息を漏らす始末。
「俺だって…!那子ちゃんを傷つけて最低だって思ってる……!」
そんな顔されなくたって、分かってるんた。
『違うってば』
だけど、俺は本当に無知だったんだ。
さっきの痛みを忘れたのか。
『自分の気持ちをいつまでたっても分からない竜に呆れてるんだよ』
「俺の……?」
本当に、何も分かってない。
それがどれ程、残酷か。
『お前はきっと那子ちゃんが好きだ』
俺は気付いてなかったんだ。
「俺が…那子ちゃんを好き…?」
ドクン、と鼓動が大きく胸を突く。
それでも内側からの刺激を知らない物として、抗ってみる。
「……そ、そんなワケ…!那子ちゃんはそんなんじゃなくて…っ」
はは、と笑う俺だったけど、一の行動に思考は停止する。



