4人の嵐



竜side


那子ちゃんに好きだと言われた。


いつから?いつの間に俺は那子ちゃんの事を傷つけてたんだ?

好きな人に元カノの相談を受けて平気な筈がない。

それでも那子ちゃんは嫌な顔1つせずに聞いてくれた。

「俺ってなんで……」

座り込んで頭を掻く。

自分の無知さにいい加減苛々する。
いつもそうだ。
俺は何も分かってない。
美月の事だって、那子ちゃんの事だって。

そんな俺を、好きだと言ってくれた那子ちゃんを俺は―――…


『どんだけ傷つければ気が済むんだよ…っ』


那子ちゃんは泣いてなかった。
俺のためを思ってくれたんだ。

ずっと年下の那子ちゃんが出来てる気遣いを、何で俺は出来ないんだ。



1人でいると、どんどん沼に填まっていく。
足をとられて身動きが出来なくなる。


俺はおもむろに携帯を手にとると、一に発信した。


『はいはーい』

一の陽気な声で、今は少しだけ心が晴れる。


「今から家行って良い…?」


『良いけど…、何があった?』


「そっち行って言う」


『おう、じゃあ待っとくからな』