所詮、学生の出し物なんだから…!
なんて、精一杯強がってみるものの……
ババン!ベチャ…
「ひぃっ…!」
な、何の音おおぉお!!
一歩目でこの状態。
駄目だ。アキラさんの優しさに乗じて止めておけば良かった。
あっ!今ならまだ!
と、振り返った瞬間。
ギギギ……、バタン。
閉まったドアの裏側に…、
『もう逃げられない』
って……。
「きゃー!」
パニック状態。
「無理無理無理!!逃げられないって!どうしよう…っっ」
仕事中だと言う事も忘れ、ただひたすらあたふたするだけ。
『那子ちゃん、那子ちゃんっ』
「ふえ…?」
涙目の私は、その声でようやくアキラさんの存在を思い出す。
『……っ!』
「アキラ…さん?」
薄暗闇で、はっきりは見えないけど、アキラさん…顔赤い?
お化け屋敷で赤くなるとこってあるっけ。
『いや、あの…えっと…。
そんなに怖かったら…俺の事掴んでていいよ?』



