4人の嵐



呼吸のリズムは耳元で。


「あつ……」


密着したら、暑い。


『皆が向こうにいるのにね…。
ドキドキしない?』


だったら、この内側から来る熱さは何者なのか。


『俺喋りたくもない奴といっぱい喋ったんだからいいじゃん。
足りないくらいだし』


「…私が言ったのはご馳走するとかで………っ」


こんなのが"埋め合わせ"になるのかさえ私には謎だ。



『那子にご馳走される気なんて更々ないし』


「えっ酷……」


確かに私がご馳走できる物なんてたかだか知れてるけど…
気持ちを受け取ってくれたらいいのに…!


なんて少しショックを受けたのも束の間。


『那子をご馳走して?』


耳元で、低く重く…。
色のある声は私の背筋をなぞる。



「……嫌…です…っ」



そういう事かと納得する反面、冷静でなんていられなくて。


『ヤバイ、首噛み付きたい』

「…っ!!!」



ヤバイのは間違いなくお前だぁ!


「えっ?ちょ…、本気!?!?」

耳元にあった永樹さんの口が、首筋に移動したのが背中でも分かった。