でた!永樹さんの強引な疑問系。
この場合永樹さんは良い方の答えしか望んでない。
分かります、一さんの気持ち…っ!
あれの標的になれば、妙に焦りが溢れてくる。
『ねぇ、好き?』
狼狽える一さんに、永樹さんはさらに強引に詰め寄る。
『えっ?ちょ…!マジ?本気で言うの…!?』
『大真面目』
一歩も退かない永樹さんに、一さんもとうとう観念したようだ。
『俺は―――』
一さんはそこまで言い掛けて、うあー!と頭をガシガシ掻く。
『すっ、好きだよ!永樹のことも!』
満足そうに微笑む一さんを見て"も"だからな"も"!!としつこく言い張る一さんはなんだか面白い。
「そんなに照れてたら逆に怪しいです」
面白い一さんは、私の一言でさらに面白くなる。
『なっ!なっっ!なんで!?やめてよ那子ちゃん!!』
「ふふ、すみません。冗談ですよ」
『もー…、本当勘弁してよ』
ホッと胸を撫で下ろす一さん。
私の言葉で焦る一さんはなかなか面白い。
こんなこと言ったら怒られるや。