4人の嵐



一さんの帰った部屋で、悶々と考えている時、携帯が鳴った。




ディスプレイには、真人さん、との表示。



「もしもし」


『もしもし?那子ちゃん!?一来たりしなかった??』


真人さんは息切れをしていて、凄く苦しそう。



…ただ事じゃない雰囲気。




「…今まで一緒にいました」


『やっぱり!今は!?』


「あの、帰って行かれました…どうしたんですか?」


『帰ったか………、あのね、那子ちゃん、これ聞いて慌てて走りだしたりしないでね』


「はい」


『……さっき来た『ありがとう』ってメールを最後に、一と連絡が取れない。電話かけてもコール音さえ鳴らない』




………な…んで…?


さっきまで一緒にいたのに。




ってことは、一さんは私と別れた後に電源を切ってどっか行ったってこと?




「私が…」


私がもっと違う言葉をかけてたら……。



あれは一さんの、助けて、って言う訴えだったのかもしれない。




「ごめ……なさ……真人さん」



『え!?那子ちゃ―――ブチッ



真人さんの言葉を最後まで聞き終わる前に携帯をきった。





そして、財布と携帯だけを持って








さっきの真人さんの忠告を無視して






家を飛び出した。