4人の嵐




なんで…


なんで、



「…なんでそんなこと言うんですか」


『へ?』


「変です!一さんは変です!…そんなことあるわけないじゃないですか!」


『…なんで那子ちゃんが泣くの……』


「…え?」


私は一さんに言われて気付いた、自分の頬を伝う涙にも驚いたけど、1番は一さんの行動に驚いた。







一さんは弱々しく私に抱きついている。







「い、一さんっ??」


『だって那子ちゃんが泣くからさ。俺のために泣いてくれるのは嬉しいけど、俺はやっぱり笑顔が好きだから』



そう言いながらゆっくり体を離す一さん。




『那子ちゃん笑って?』



優しく笑う一さん。




「…私も一さんの笑顔好きです」

『うん、やっぱ那子ちゃんは笑ってた方がいい。ありがとう』


一さんは私の頭を撫でて、立ち上がる。




「もう行くんですか?」


『うん、もう大丈夫』


「なんで…?私何もしないで聞いてただけですよ?」


『那子ちゃんが気付いてないだけで、俺は充分貰ったよ』




……??



私何かあげたっけ…??






『笑った顔がいいって言ったけど、泣いた顔も好きになりそう』


「な…っ!」



一さんは決め台詞を吐いて帰っていった。