『あぁ〜、やっぱ那子ちゃん家好きだなぁ』
部屋に入ってそうそう寛ぐ一さん。
「あの、どうしたんですか?……今日大学じゃ……」
確か嵐達の大学は私の高校より2日始まるのが早かったと思う。
『んー、俺だけ休みかなー』
んな馬鹿なことがあるもんか。
「…もしかしてですけど、話したい事とかあります……?」
だけど一さんがここにいるのは事実だし…
なんとなくそんな気が。
…間違ってたらどうしよ!
『……』
「……」
無言になる一さん。
これはやっぱり、何かある。
「私に話したいから来たんじゃないんですか…?」
『いや、あの……。俺の問題で…、那子ちゃんに関連はないから、俺の勝手で話していいのかなーって』
「私でよければ聞きます!」
なんか一さんがこういうテンションなの不思議。
落ち込んでるように見える。
いつもは、気付かれにくかったりするけどちゃんと皆に気を配って、場を明るくするだけのムードメーカーじゃないんだ。