花火が終わって、車へ戻る途中。
道は勿論人ごみで。
『またはぐれないようにね?』
「気をつけます…っ」
一さんが笑いながら言う。
だからそう言ったんだけど…
「…わっ!やばっ」
大きな男の人が間に入ってきた。
私チビだから1度間に人が入られると、皆の姿を確認することが出来なくなってしまう。
「どうしよ…!………わっ!」
ピョンピョン跳ねて嵐達を探していると、誰かに手を引かれた。
『那子、こっち』
そう言って手を引いてくれたのは……
永樹さんだった。
『はぐれるの好きなの?』
「違います!」
すっかり酔いがさめている永樹さん。
「ありがとうございます…」
『俺強いから』
今強さは関係あるのか?
……人ごみ強い
とか…?
まぁ、そんなことより今気になるのは…
「永樹さん、手……」
『ん?』
引っ張ってくれた時に握った手はそのままで。
『だって那子またはぐれる気でしょ』
いや、私好きではぐれてるんじゃないんですって。
「…大丈夫です…よ?」
だから手!手!
『じゃあ俺がはぐれる気だから、那子繋いで捕まえといて?』
なんじゃそりゃ!!!
「私、手汗かいてると思うんで…っ!」
『わー、那子の汁ー』
汁言うな、汁!!
相変わらず変態……っっ!



