『遅っせーよ!花火開始ギリギリだぞ?』
ようやく真人さんを見つけだせて、その場所についた頃には永樹さんと一さんは既に着いていた。
『ごめんごめん』
軽く謝りながら靴を脱いでレジャーシートに座る竜さん。
『那子ちゃ………あれ?顔、赤いよ?』
つった立ったままの私に気付いた一さん。
「……っ」
私は慌てて自分の頬に手をあてて、そこに宿る熱に気付く。
さっきの竜さんの台詞が頭から抜けない。
『那子ちゃん、隣おいで?』
隣をポンポンと叩く竜さんには、もうなんだか追い討ちをかけられてるみたいで。
宿った熱を追い出す術はなく
ぽあぽあ気分のまま竜さんの隣に座った。



