4人の嵐



嵐達は気付いてくれてるかなぁ



この人混みの中私を見つけだすのはかなり難しいはず。







迷子アナウンスのとこにいって、恥ずかしいけど呼び出ししてもらおうかな…



なんて色々試行錯誤していたのに




『あっ!!那子ちゃ……』



この人はいとも簡単に私を見つけ出してしまった。





『探したよ……っ、ごめんね、俺真人の場所探すのに夢中になっちゃって』



「そんな…、ありがとうございます、竜さん」




息をきらして走って来てくれた。


それだけで私は舞い上がってしまう。
堪らなく嬉しくなってしまって。



「でも…なんで此処が?」


『那子ちゃんいないの気付いて3人で手分けして探そうってなって道引き返してたら……、なんか頭が突き出てるこのおっきい木が目に入って、俺だったら探しやすい、あぁいうとこにいるかなって思って来てみたら……ってワケ』



「あはっ、私と竜さん思考回路一緒ですねっ」



なんだか凄く嬉しい。






私はニコニコしてるのに、急に竜さんが苦い顔をした。






『あの…さ、…昨日の……那子ちゃんの手離しちゃったことなんだけど……さ』



まさか今のタイミングで、竜さんからその話をされると思ってなかった私は、驚いて、なんだか気構えてしまった。