『那子、オッケー?』
「はい、もういいですよ」
やっとタオル1枚の緊張から解放された…。
『んじゃ、帰ろっか』
「は、はい」
なんか拍子抜け。
永樹さんと2人の時は、変なことされて、「終わった」と思ったらまたなんか絶対あるから。
でっでも!
別にして欲しいとかじゃないし!むしろ拒否だし!
………なんで必死になってんだ、私
スリッパをはいて、結局管理人来なかったな、なんて考えながら“女湯”とかかれた暖簾を潜る。
なんだか廊下がなつかしい。
だって今ごろ温泉には蝉が……
あぁあっ、考えただけでも寒気が。
『あ』
「なっ何ですか?」
何閃いたんですか…?
いやな予感が……
だって変態な脳で閃けるのって変態な事だけなんじゃ……(失礼)
『俺さぁ、那子にお礼してもらってない』
普通に聞けば…
普通に聞けば、なんてことない、ちょっと厚かましい言葉なんだけど。
私にはどうしても危ない発言に聞こえる。



