大ピンチに助けだしてくれたヒーローかと思ったのに
そいつはヒーローマスクをかぶった只の変態大魔人で。
『駄目だ』
「はい?」
なのに変態大魔人は突如ヤラシイ攻撃をやめた。
かと思えば、永樹さんの左手が永樹さんの右手首を掴んでいる。
『これ以上このままだったら、俺多分那子に一生許してもらえない事しそう』
「……どうゆう」
『那子に嫌われるのは嫌だから……早く服着なよ』
名残惜しそうに私の上から退く永樹さん。
「え……あ、はい」
立ち上がって服が置いてある棚に行く。
やっぱり永樹さんは謎だ。
そもそもなんで女風呂に当たり前かのようにいるんだろ。
てか私着替えるんだからいちゃ駄目じゃんっ!
棚に置いてあった服を手にしながら気付いた。
「永樹さ………」
……うわっ!超見てる!
振り向いたら、“早く着替えなよ”みたいな目でジッと私を見つめる永樹さん。
「あっち向いとくか、出てってくださいっ!」
『だって那子が誘惑してくるから』
「だからしてないです!!」
断じて誘惑なんてしてない。
本当にしてない
だから、
心底驚いた顔するなってばぁ!
3回目はないですからね、永樹さん。



