「お嬢様、奥様がお呼びです。」

ノックをして入って来た侍女の言葉に窓辺に立っていた私は振り返った。

風に煽られ舞う銀色の髪が、光に当たりキラキラと輝く。

侍女を見る瞳は質素の薄いエメラルド色だ。
淡く見えるのにその瞳は意志が強そうに見える。

「お母様が?」

凝った造りをした窓枠に肘をついていた私は、あまりよろしくない体勢をさりげなく戻し、問い返した。

「はい。なんでも、今すぐ部屋に来て欲しいそうです。」

「わかった。行くわ。」

私の返事を聞いた侍女は入って来た時と同じように一礼すると部屋を出て行った。

部屋に一人になった私は一人首を傾げた。