いつも歩くのが早い先生は、私の歩幅に合わせてくれて、ゆっくり歩いた。 おもむろにリストを取りだし、買うものを探す。 「あっ」 持ってたリストを先生が奪って頷きながら読んでいた。 「ほうほう、行くか!」 先生は急に売り場を回り始めた。スタスタと進まれて私は、追い付けそうもない。 「なんなの!?」 先生を見失ってしまった。リストを持ったまま先生は行ってしまった。 先生にはいつもペースを掻き乱される。調子が狂ってしまう。