あたしは小さく呟いて、参考書を開いた。




「なんで敬語なの??同い年なんだからタメでいいじゃん」


「え??」


「あっ、松井さんが地味でかわいそうだから話し掛けたんじゃないからね。単に話してみたいなぁって思っただけだから、勘違いしないでね」


「あっ、うん」




でも、なんとなく嬉しかった。


……話し掛けられたことが。