「は、はい!!ありがとうございました!!今度改めてお礼させてください!!」


「だから、お礼なんていいって。気をつけて帰れよ」




あたしはそのまま、カバンを持ち歩き出した。
あ〜参った。またあの姿のまま、素を出してしまった。




「でもさ、あんなとこ見たら、引き返す訳にはいかないだろ……」




あの場面を、見て見ぬふりなんて、あたしにはできなかった。