時間になったので生徒達を幼稚園へと向かわせる


玄関で生徒を数えていたが、やっぱりビリはあの2人


『ったく…何しゃべってんだぁ?』



あいつらは暇さえあれば2人で楽しそうに話している



話題がつきないのかと昔聞いたが、話題なんかどうでもいいらしい


その日の朝食のこと、学校のこと、テレビのこと……



「2人でなら飽きないんだよ!」


愛梨はよくそう言っていた




ロッカールームの前まで来ると、やはり話し声がする



荷物を取りに行くだけと言ってただろうが…



俺はドアに手をかけた



少し開いたドアから聞こえた真穂の声



「愛梨ってば、柔軟の時めちゃくちゃ笑顔だったね」