「ごめんね。ボーっとしてた」

天宮さんは、海のこと考えているのかな・・・。そう思うと無性に腹が立った。俺は、カバンからルーズリーフを取り出し、天宮さんが解けない問題と間違ってる問題を書き、雨宮さんの前に差し出した。

「これ何??」

天宮さんは驚いた表情で俺に聞いてきた。

「その問題の答えと裏は天宮さんが解けなかった部分。とりあえず、これ写して先生に提出したら??」

何で俺こんな事してるんだろう??今までこんな事一度もなかったのに・・・。それだけ天宮さんの事が好きなんだろうな・・・。

「一ノ瀬君 ありがとう!!」

天宮さんは笑顔でお礼を言い、真剣に書き写していた。

俺、いつまで理性を保ってられっかな・・・。

「なぁ、海と仲良くなったの??」

無意識に、そう問い掛けていた。

そうすると、天宮さんは俺のほうに目線を向け、

「海君って面白い人だよね」

そう言った、天宮さんに無性に腹が立ち、天宮さんの赤い唇にキスをしていた。

やってしまった。俺はいづらくなり・・・。

「また明日。日直日誌出しといて」

教室を出て、海を迎えに行った。