先生のお望みのまま


「ゴホン!」



ゴクセンの咳払いと鋭い視線に、がんちゃんやっと現実にかえったみたい…。ハッとして、



「すみません。仔猫をみたら理性をなくしてしまって、いつもうちで犬にやってるみたいに飛びついてしまいました。」


え〜あれで毎回遊んでたら犬もいい迷惑だと思う。



「…ごめんなさい。」



はぁ〜。ゴクセンから溜め息がこぼれた。




「とにかくあれじゃあ遊べませんから、今日はお引き取り下さい。」



がんちゃんはじ〜っと仔猫に熱い視線をおくるけど、それに気づいた猫がフーッと威嚇するのを見てガックリと肩を落とした。



あぁ、熱い愛情の一方通行。




「失礼しました。」



がんちゃんは諦めて出ていった。