「ふみぃ〜」 微かに声がした。 えっ?ねこ?? 慌てて扉を開けると、ゴクセンの大きな手にかじりついてる小さな猫がいた。 「先生、どうしたの? かわいい!猫飼ってるの?」 思わずかけよって見ると、毛並みもふかふかな猫に赤い首輪がついていた。まだ仔猫だ。 「ああ、雨の日に学校のそばで拾ったんだ。」 「えっ…」 もう一度よく見ると、確かに見覚えのある縞模様だった。 「あっ…」