先生のお望みのまま


「そしたらね、ゴクセンが『保健室まで運ぶだけたから』って…それって気づいてたってことだよね。絶対わかっちゃってるよね?」


「そうだね。たぶん…」


「ほら、やっぱりぃ。呆れられた?杏華ちゃんも馬鹿だと思ったでしょ?わかってるもん。知ってます。でも、どうしようもなかったんだもん。」



私は杏華ちゃんの顔すらも真っ直ぐに見ていられず、ベッドに突っ伏してしまった。


いきおい八つ当たり的に杏華ちゃんにぶちまけてしまったものの、溜め息をつかれてしまったらやっぱり立つ瀬ないかも。




「…希実。本当に好きなんだねぇ。」



しみじみ呟かれて、顔が上げられない。